アトピー

外は乾いた木枯らしが吹き、赤ちゃん達の皮膚がカサカサになりやすい冬となりました。今回は体の中の状態をうつし出す鏡といわれる皮膚とアレルギーの関係をお話します。皮膚の病気の中でもお母さん方の関心が最も強いと思われるアトピー性皮膚炎(Atopic Dermatitis以下AD)を中心に再度アレルギーについてもご一緒に考えたいと思います。

アトピー性皮膚炎の二面性:アレルギー的側面と非アレルギー的側面

ADは大きく2つの要因が関与して発症します。1つは食物アレルゲン、ダニをはじめとする環境因子によるアレルギー反応によって起こる場合です。もう一つは、アレルギーとは関係なく乾燥した皮膚(ドライスキン)、皮膚内の脂質の減少、発汗、掻破(掻きむしること)など皮膚自体の要因により生理的機能低下を起こし、外からの刺激に対して皮膚の防御能が弱まったときに発症します。つまりADはアレルギー体質のヒトに起こりやすく、アレルギーが関与して発症したり、皮膚自体の問題が関係したりして発症すると考えられています。(図1)

ADのドライスキン

ADの原因の一つとして、皮膚生理機能異常つまりドライスキンがあげられます。皮膚の一番表面(表皮)には、角質という部分があり、セラミドと呼ばれる脂質成分が含まれています。このセラミドは角質をしっかりと結びつけ,水分の保持や外敵からの防御に重要な役割を果たしています。ADの子ども達の皮膚ではセラミドが不足しているため、皮膚から水分が失われ、カサカサになり表皮の角質細胞の間に隙間ができて、皮膚の防御能力が極端に弱くなります。このため普通のヒトなら何でもない刺激に対して皮膚が過敏に反応し、過敏性を持った皮膚の部分にダニ、ほこり、ペットのフケ、石鹸,汗、垢、細菌などの刺激物や異物がくっつくと容易に表皮まで浸入されそこで炎症を生じADとなります。

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