赤ちゃんが吐いた

2.赤ちゃんが吐き続けるときは要注意!

赤ちゃんが苦しそうな様子で吐き続ける場合には、様々な原因で脳にある「嘔吐中枢」が刺激されて吐いていることが考えられます。

赤ちゃんが吐く場合には1)吐き方、2)嘔吐の回数と頻度、3)吐物の性状、4)吐く前後の様子などを注意深く観察しメモしましょう。

受診する際に診断の重要なてだてになります。

1) 吐き方:嘔吐は胃の内容が食道を逆向きに

上って口から吐き出されることですから、胃内容が多くて勢いがよい場合には鼻からも「ピューッ」と出て噴水状になります。お母さん達はその量に驚いてしまいますが、一回の吐物の量はそれほど問題ではなく、むしろ少しずつでも吐き続けることの方が問題となります。少量でも「タラーッ」と元気無く吐いて、グッタリしている場合の方が要注意です。

2)嘔吐の回数と頻度
機嫌が良く、哺乳力もあり、体重増加も良好であっても1日に4回以上または1日の哺乳回数の半分以上吐く場合には一度かかりつけのお医者さんに診てもらいましょう。小児外科的な治療が必要な消化管の病気、重症な感染症、頭部打撲を含めた何らかの神経の病気、先天性の代謝異常の場合が考えられることもあるからです。いずれにしても哺乳回数の半分以上吐き続ける場合には早目に受診しましょう。

3) 吐物の性状
1.サラサラした母乳又はミルクや、不消化の食物を吐く場合は食べた直後の嘔吐か、食べた物が胃の中に入っていないことを示します。どろっとしたヨーグルト状またはカッテージチーズ様の塊は母乳又はミルクが胃酸と混じり胃内で消化されたことを示します。これは強い酸性の吐物であり、逆流性食道炎を起こしやすいので繰り返し吐き続けるときは嘔吐が止まるような治療が必要です。

2.緑色を帯びた吐物は消化管の通過障害を表しており、「緑色嘔吐」と呼ばれ、できるだけ早く診察を受けましょう。この場合には胆汁が消化管に分泌される十二指腸より下部で詰まってしまった事を示し、赤ちゃんの場合には緊急手術をしばしば必要とします。

3.嘔吐物の中に血液が混入する「血性嘔吐」は、お母さんの乳首からの出血や鼻血が出てそれを飲んだための外因性血性嘔吐がしばしば見られます。消化管からの内因性血性嘔吐では吐物の色と性状を観察し、新鮮なさらさらした血液か、暗赤色のどろどろした凝血か、コーヒーのカスのような茶色かにより出血した部位、時間の違いが推定できる場合があります。

4.生後早期または2~3週間して臍からの出血を伴った吐血が見られる場合には止血作用をもつビタミンK不足のことがあり、血液検査とビタミンKの静注および点滴が必要な場合もあります。

いずれにしても吐いた物は口で説明するのではなく、うぶ着やタオルなど吐物のついたものをお医者さんに見てもらうのが一番です。
“百聞は一見にしかず”

4)嘔吐前後の様子
嘔吐の前には顔色不良になりますが嘔吐後も顔色蒼白、冷汗、チアノーゼなどが見られる場合には”血圧低下”をきたしている場合がしばしばあります。さらに意識消失を伴う場合には”ショック”に陥っていることがあり、救急の心肺蘇生を必要とします。それまで元気にしていた赤ちゃんが突然嘔吐し、その後はケロッとしてすぐに口をもぐもぐさせて食べ物を欲しがる場合には緊急な疾患であることは少ないようです。

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