下痢脱水

グルグル!シャーシャー!トロン!(下痢・脱水)

いよいよ冬将軍も大暴れの季節となり、南国鹿児島でも寒さが本番を迎えようとしています。今回は赤ちゃんの消化器の病気のうち、寒さの厳しい冬に多い乳児嘔吐下痢症(冬期乳児下痢症)を中心に、下痢と脱水についての観察点とおうちでできるケアについてご一緒に考えてみましょう。

1.赤ちゃんの消化器のはたらき

最近の超音波診断装置の進歩のおかげで、お母さんの子宮の中にいる赤ちゃん(胎児)の様子が詳しく観察できるようになりました。胎児は妊娠の中期より指しゃぶりをし、羊水を飲み込んでその中に浮かんでいる細胞などを腸の中に貯え、出生後数時間以内に初回胎便として便を排出します。赤ちゃんたちは胎児の時期から既に吸啜、嚥下という独りで生きてゆくうえで大切な運動のリハーサルをしているといえます。

胎児は出生の瞬間から自分自身の力で生きてゆくためのエネルギーを獲得せねばなりません。そのために消化器による食物の栄養分の消化吸収は、赤ちゃんも含めてあらゆる生物が生きてゆくうえで最も基本的な生体機能といえます。

消化器は消化管,肝臓、膵臓,胆嚢などからできており、それぞれが重要な役割を担っています。消化器とその主な働きを示したのが図です。殆どの栄養素の消化吸収は小腸で行われ、大腸では主に水分を吸収し、大便を作っています。

赤ちゃんや子どもの消化器は、基本的にはおとなと同じ構造、機構を持っていますが,いろいろな面で未熟なため、下痢や便秘を起こしやすいのです。

2. 赤ちゃんの便は千変万化

1ヶ月の健診や3~4ヶ月健診でよく、赤ちゃんのうんちについての質問を受けます。そんな時、私の答えは「お母さんが心配だったら、気になるうんちを1日分おむつごと全て持ってきてごらんなさい。そうしたら心配なうんちとそうでないうんちの見極め方を教えてあげます。」といって次回うんちのついたオムツを持参してもらうようにしています。90%以上は正常なうんちで、少し時間の経ったものでは褐色や緑色になっており、出たてのものは黄色のものが多いようです。いずれにしてもトマトジュースやイチゴジャムのような赤さ、豆乳のような白さでなければ、たいていの場合心配いりません。一般的に母乳栄養の赤ちゃんはややゆるい感じのものが多く、人工栄養(ミルク)の赤ちゃんの場合には、形があってややしっかりした印象を受けます。いずれにしても、食欲があって機嫌が良さそうであれば、大丈夫と考えてよいと思います。

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