頭・目・鼻・耳

2.目から鱗?:視力障害と網膜芽細胞膜

生後2~3ヶ月ごろの赤ちゃんは時々目ヤニが付くことがあります。これは鼻涙管とよばれる涙のうと鼻を結ぶ管がつまったり狭くなったり(鼻涙管閉塞とよびます)で、涙の流れがとどこおり、そこへ細菌やウィルスがついて目ヤニになるといわれています。赤ちゃんが風邪を引いたり、鼻がつまったりしたときに多いようです。いずれにしてもベットリとした目ヤニのため目が開かないとか、眼球結膜とよばれる白目がウサギの目のように真赤とか、内側の目がしらを押すとウミが出る、少し大きなお子さんでは目を痛がるような場合には、眼科を受診しましょう。細菌やウィルスによる感染性結膜炎の場合には、お母さん方の手洗いの徹底の他、いくつかの注意事項の説明を受けて、よく守りましょう。

逆さまつ毛は、まつ毛が内側向きに生えて、角膜に触れている状態のことをいいます。目ヤニが出たり、白目が赤くなった場合には眼科を受診して下さい。多くの赤ちゃんは1歳を過ぎるころまでに自然に治ってゆくようです。斜視、眼瞼下垂なども放置していると、患側つまり病気の側の片方の目の視力が落ちて弱視になることがあるといわれています。早目に眼科専門医の診断を受け、必要な場合には治療や訓練を受ける必要があります。

さて”目から鱗”という諺ですが、目に鱗が付くことはありませんが、先天性白内障といってひとみ(瞳孔)の奥にあるレンズ(水晶体)が濁って白く見えることがあります。あなたの赤ちゃんの黒目の中央部に白い点が見えるような場合はやはり専門医での精密検査が必要です。

赤ちゃんの目の病気の中で、光を当てた時瞳がネコの目のように白く光る場合は要注意です。「網膜芽細胞腫」と呼ばれる目の奥にある網膜にできるガンです。このガンは3歳未満で発見されることが多く、悪性腫瘍の中で遺伝傾向が最も明らかなものといわれています。他の症状として斜視として発症することがあり、赤ちゃんでよくみられる”偽内斜視”と区別がつかないことも多く、前に述べた先天性の白内障の症状の一つである場合も考えられます。”斜視かな?”と思ったときは早く眼科を受診されることをおすすめします。(少し恐ろしい話で恐縮しますが、赤ちゃんを見ていくうえでは大切なチェックポイントと思います。)

3.鼻とのどに抜けるお話:副鼻腔炎を中心に

鼻水、鼻づまりがひどくて、赤ちゃんが呼吸をするのが大変になる急性鼻炎については、以前に説明しました(99年9月号)ので今回は省略します。

しかし、黄色い膿のような粘っこい鼻汁が1週間以上続く場合は、急性副鼻腔炎を起こしている可能性があります。この副鼻腔はおでこや頬の骨の中にある空洞で、4つあり、いずれも細い通路で鼻腔に通じています。このためカゼをひいたとき、鼻腔粘膜に浸入したウィルスや細菌が副鼻腔に及んで炎症を起こします。非常にまれですが、赤ちゃんが急性副鼻腔炎を起こすと副鼻腔の空洞が狭いため、骨髄炎を起こすことがあるので注意が必要です。赤ちゃんのほっぺたが赤く腫れて高熱、不機嫌、食欲低下があり、グッタリしている場合には耳鼻科を受診しましょう。

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