頭・目・鼻・耳

4.耳寄りなお話し?:聴力障害の早期発見と耳介

赤ちゃんのオミミの症状としては耳漏(耳ダレ)が多く、黄色ないし褐色のネバネバした耳ダレが出ても機嫌がよく食欲も普通であれば軟耳垢(軟らかい耳あか)といって、軽く拭きとるだけで良く、心配いりません。耳ダレの悪臭が強い、外耳道から耳介にかけて赤くただれている、不機嫌で熱が高い場合には外耳炎、中耳炎が考えられますので、かかりつけの先生にみてもらい、必要な場合には耳鼻科を紹介して頂きましょう。

耳寄りなお話として、聴覚障害の早期発見と早期療育法につき説明します。生まれつき耳が聞こえないまたは聞こえにくい赤ちゃんは千人に1~2人の割合(年間出生数120万人では1200~2400人/年)で出生し、先天性難聴とよばれています。小さな赤ちゃん達は、耳が聴こえているか否かはなかなか判別がつきません。現状では2歳前後になっても言葉を話さないなどの異常を親が訴えて初めて聴覚障害がわかることが多いようです。20年程前から未熟児の赤ちゃんを中心に何らかの危険因子(極低出生体重児、重症仮死児、重症黄疸児など)があった場合には聴性脳幹反応(Auditory Brainstem Response: ABRと略)を行い聴覚検査をしています。この検査は脳死判定の1つの基準であり、動物として生命維持に不可欠な脳幹機能を調べるのと同様に、聴覚機能も検査できるものです。検査結果の精度は非常に高く、最近では以前より簡便で精度の高い検査装置が開発され、臨床の場で使われるようになりつつあります。先天性難聴は生後6ヶ月以内に診断され、適切な早期療育法が行われれば、言語を習得する際の聴くこと、話すことでのハンディを最小限に抑えられるといわれています。1998年から厚生省は早期診断法と療育に関する研究班を発足させました。この検査が生まれてくる赤ちゃん全てに行われると、毎年2000人前後出生する聴覚障害児の早期発見が可能となります。お母さん方がおうちでできる簡単な検査法としては、新聞紙またはティッシュペーパー等をクチャクチャと丸める音を赤ちゃんの後方から聞かせて、左右それぞれの方を向けば一応は安心といえるでしょう。

1.私は48才の頃、急性鼻炎から副鼻腔炎になり、鼻詰まりの不愉快さと頭重感に耐えられず耳鼻科の先生に副鼻腔洗浄という苦しい治療をして頂いたことがあります。この経験以後は、それまで命にかかわることなく大したことはないと軽視していた鼻汁・鼻閉といった鼻の症状も、できるだけ早く治療するよう心掛けています。

2.〔私自身は勤務医の頃、新生児・未熟児医療、集中治療、小児麻酔といった危急的医療(Critical Medicine)を15年以上学んできました。治療を行わなければそのまま”死”に繋がる危険な状態の赤ちゃんの治療に専念していました。そこでは医療の到達点は救命(つまり死に到らせないこと)そしてIntact Survival(無欠生存)つまりハンディキャップを最小限にとどめて社会生活を送れるよう手伝いをすることでした。このような背景のため最悪の事態つまり死亡や重大な障害からお母さん方の大切な赤ちゃんを守るにはどのような見方・考え方が必要で、また同時にどの対処法が最良かを判断できるかを考慮にいれて一年間執筆させて頂きました。〕

(1、2いずれか削除可です)

お母さん方は自分の赤ちゃんの主治医になった気持ちで、”病気に厳しく、赤ちゃんに優しく、気持ちは明るく”子育てを楽しみながら御自身も育んで下さい。


「育児そして育自を!」Bon voyage!

「カコミ記事」

○小児科医に望ましい性質
(元東京大学医学部教授 早川浩先生による)
Careful 綿密な
Honest 正直な
Intelligent 聡明な
Lively 明朗な
Disinterested 無欲な
Reasoning 推理力のある
Eager 熱心な
Neat 几帳面な

(お母さんがホームドクターとして頭の片隅に置いておきたいこと)


○子どもに大切な”VSOP”
(漫画家はらたいら氏による)
Vitality 生きる活力
Specialty 独自性
Originality 独創性
Personality 人格

○Number one ではなく
Only one を!

(子どもたちの天分を生かせる育児を!)

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