ズーノーシス

何故いまズーノーシスが問題なのでしょうか?

お母さん方の子ども時代、つまり1970年代まではペットといえばそのほとんどがイヌであり、それも番犬として屋外で飼育されていました。また室内での同居を許されたのはネコが主でした。日本ではその後核家族化がますます進行し、都市部では特に赤ちゃんのいる若い両親はマンションなどの集合住宅に住む傾向が強くなってきました。このような環境の下ではヒトとヒトの絆が弱まり、隣の家の人と挨拶も交わさない状況が見られ、ペット動物に対する愛着が強まっています。

その結果ペット動物は愛玩動物としてだけではなく生活の伴侶動物(コンパニオンアニマル)として、ヒトの代用的役割を果たすように変化してきました。こうしてペットとのまさに寝食を共にする共同生活の中で唾液が手や口に付いたり、ふざけていて咬まれたり、引っかかれたり、糞尿の始末後の手洗いが不十分だったりで、思いがけない病原体がヒトの体内に侵入する機会が多くなっています。ズーノーシスとは、人獣共通感染症または人畜共通感染症(以下Z症)と呼ばれ,動物を介してヒトに感染する病気をいいます。

今回は一旦感染すると診断、治療が大変難しく、時として重大な合併症、後遺症そしてまれに死をもたらす可能性のあるズーノーシスに関する知識を持って頂きたく、”ペット感染症”をテーマとして取り上げました。

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